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【ショアジギ豆知識】ショアジギにおける風と釣果の関係性

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青物狙いのショアジギングにおいて、風が釣果や魚の活性にもたらす影響はあるのだろうか?潮回りは影響するのはわかるけど風はどういった影響が?
回遊性のある青物を狙う時、潮回りを一番に気にされる方は多いと思います。
潮回りはベイトの入り、回遊ルートなど釣れる条件を多く含んだ要素であることに変わりはありません。
しかし今回のテーマは「風」です。
それは果たしてどんな影響をもたらすのでしょうか?
■この記事の内容
・ショアジギングにおいて風がもたらす影響

・海における風と安全面での注意

風は釣りにおいて安全面に直結してくる要素ですので、しっかり向き合うことをおすすめします。

ショアジギングにおいて風がもたらす影響

風がもたらす影響は、様々な面から考えることができ、その影響は快適に釣りを行う上でしっかり認識しておきたいところです。

以下3つの要素に分けてみていきましょう。

海に与える影響

1つ目に海に与える影響です。

①海から陸に向かって吹く”向かい風”→海が荒れて波高が高くなる

②陸から海に向かって吹く”追い風”→波が抑制されるので波高は低くなる

①の場合、海は時化気味となり、釣りはしずらくなる上、安全に釣りをすることが極端に難しくなります。

釣りをする前に、海をしっかり観察し、落水リスクを最小限に抑えられると見込める場所を決めてから釣行しましょう。

※向かい風の場合の海の様子(このようにウネリを伴う三角波が出てくると危険度が一気に高まる)

この時のメリット・デメリットですが

メリット

①適度に荒れる範疇であれば、水中がかき混ぜられてエサを求める魚の活性が上がる=釣れやすくなる

②潮の動きが悪い日は、強制的に潮が動くことにより、魚の活性が高まる可能性がある

③適度な濁りを発生させてくれれば、魚の警戒心を解くことになる

④沖にいた小さなベイトが風と波で岸側へ寄せ付けられる=大型魚も岸寄りに回遊してくる可能性あり

デメリット

①向かい風となり、ルアーの飛距離が落ちる

②あまりの強風は時化による身の危険を伴う

③時化により海が濁りすぎるリスク(魚種によっては厳しくなる)

②の場合、海は穏やかになり、釣りはしやすくなる傾向にあります。

※向かい風の時の海の様子(そこまで強い風でなければ、海はベタ凪状態に) 

この時のメリット・デメリットですが

メリット

①波が押さえつけられることにより、海は穏やかになる

②追い風となり、ルアーの飛距離が伸びる

デメリット

①海は穏やかになり釣りやすいが、潮が沖向きに押される為、魚が沖へと出て行ってしまう傾向にある

②あまりの強風の場合、潮が澄みすぎることにより、魚の警戒心が上がる

海に与える影響として、このような感じです。

釣りのしにくさや安全性を考えると、向かい風は決して良いとは言えませんが釣れる確率は高まります。

 

釣り人に与える影響

2つ目に釣り人に与える影響です。

向かい風の場合

・ルアーの飛距離が落ちる

・波しぶきがかかる可能性がある

・魚が岸寄りに差してくる可能性が高く、釣果が上がる可能性がある

追い風の場合

・ルアーの飛距離は伸びる

・波が穏やかになり、釣りはしやすくなる(風が強い場合は逆に押されて落水リスクが高まる)

・ベイト含め、魚が沖に払い出され釣果に恵まれないことがある

それぞれ、上記のような特徴があります。

私のホームグラウンドは日本海側(山陰地域)ですが、向かい風の日和の方が釣果は良い傾向にあります。

潮が緩い地域ですので、風により魚の活性が左右されやすい地域だとも考えています。

深場ならまだしも、水深が浅いエリアでは、風向きによってベイトの寄り付き方が違ったりするため、青物もそれに追従する感じだと思われます。

魚の活性に与える影響

次に魚に与える影響です。

向かい風の場合

・海面が波立つことにより、警戒心が薄れ捕食スイッチが入ることがある

・ベイトが岸際に打ち寄せられる傾向にあり、青物もそれに追従する=近距離に魚が集まる

追い風の場合

・波が穏やかになるので、魚の警戒心は高まりやすい

・少なからず海水が沖に押し出されるため、ベイトと共に沖に行ってしまう傾向にある

・海水が澄んでくるので、シャローエリアの海中プランクトンが減少する=生命感が薄れる

経験則ですが、風向きによって海の様子は様変わりします。

特に外洋に面した沿岸部の浅い場所では、こういった現象が顕著になるように思います。

逆に瀬戸内海のような内海では、潮の流れが速いというのも相まって、あまり両者で差が大きいとは思いません。

※あくまで私の経験則です

海における風と安全面での注意

次に風を”海”というフィールドで考えた場合、安全面でどんな影響があるのか?ということをまとめていきます。

釣りはあくまでレジャーである為、落水リスクにつながる風の影響については、よくよく注意しておく必要があります。

ショアジギングが困難になる風速とは?

ショアジギングが困難になる風速ですが、私は6.5~7m/sくらいからがキャストが難しくなると考えています。

もちろん、使うルアーの重さやラインの太さ、ロッドのパワーなどによって変わってきます。

5m/sまでは、何とかやり易いですが、それ以上の風速は安全面でも懸念が出てきます。

例えば、風速10m/sなんかは海に近づくことすら危険なレベルなので、釣りは控えた方が身のためです。

向かい風の場合は飛距離が落ちてきますし、横風の場合、ラインが風になびいてジグの着底が遅くなったり、アタリが取りにくくなってきます。

特に横風だとルアーへのアクションが極端に決まりにくくなりますから、快適に釣りはできません。

風向きと釣り場選びについて

次に風が強めの日でも、釣りをしたい場合、釣り場選びはどのように考えたらいいでしょうか。

基本的には風裏となるポイントを選ぶことです。

山や岩場を背にできる立ち位置、不意の大波が来ても対処できる立ち位置などです。

 

下記にフィールドの例を挙げ、私ならここに立つというのを示しています。

(画像にはテトラも含まれますが、ないものとして考えてください)

釣り人の立ち位置を〇/風向を矢印/風速は4m/s

case1. 海上に突き出した防波堤

引用元:Google Maps

上記のポイントは、四方八方に風を遮るものがないオープンエリアです。

全方位から風の影響をモロに受けます。

外洋に面しているので、風向によって魚の活性もかなり変化すると考えていいでしょう。

 

case2.防波堤の端に山がある

引用元:Google Maps

このポイントは西側に小高い山があり、西からの風をしのげるポイントです。

西風で防波堤の先端から外側に投げれば、追い風となり、ルアーの飛距離もかなり伸びるでしょう。

防波堤の形状的に立ち位置は限定されますが、南風を除けば、外海から吹く風の影響で外海側で釣果が集中しそうです。

とはいえ、外側のテトラに立つのは危険すぎますが、なければ一級ポイントでしょう。

 

以上、ショアジギングにおける風が釣りに与える影響でした。

釣りのしやすさ以上に、安全に影響を与えるウエイトが多いです。

海の気象は変わりやすいため、釣行前には天候をしっかり確認し、現地についたらよく海況・風向きを観察することが大切です。

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