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【山陰ショアジギング】鳥取エリアでのショア青物ゲームについて

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山陰エリアでショアジギングをしてみようかと思うけど、その中でも鳥取県でのショアジギングの実績や可能性はどれほどのものだろうか?また何が狙えてシーズン的には、いつ頃がベストだろうか?
山陰地域は対馬海流の影響をもろに受けるエリアであり、毎年、その暖流に乗って青物が回遊してきます。
特に山口、島根、鳥取地域は昔より釣りが盛んな地域であり、青物釣りにおいても実績の高い地域となっています。
その中で今記事では、「鳥取エリア」でのショア青物ゲームの可能性について、自身の経験をもとにお話していきたいと思います。
当地域が気になっている方は、是非読んでみてください。
■この記事の内容
・鳥取エリアのショアラインの特徴

・鳥取エリアの青物の実績

・鳥取ショアジギングで青物が狙えるポイント

鳥取エリアのショアラインの特徴

①一部を除いて、ほとんどは砂地の遠浅なショアライン

②水深はお隣、島根県と比べると浅め

③人工漁礁などのストラクチャーは少ない傾向

④水質は全国的に見ても良く、澄み潮が多い傾向

⑤大山町から西側の島根半島までは、美保湾というワンド状になっている

ざっとこんな特徴があります。

順にもう少し噛み砕いて説明します。

 

■一部を除いて、ほとんどは砂地の遠浅なショアライン

鳥取県の沿岸は、そのほとんどが砂浜で構成されており、中には小規模な地磯などが点在するものの基本的には”砂”の多いショアラインを形成しています。

加えて、ほぼ全域で遠浅の海が広がっており、サーフィンや海水浴客で賑わう海岸線です。

観光地として有名な「鳥取砂丘」をはじめ白兎海岸、鳴り石の浜、弓ヶ浜など、清々しい絶景が広がるのも鳥取県の魅力です。

 

■水深はお隣、島根県と比べると浅め

水深に関しては、基本的に浅めです。

鳥取県のサーフは、手前からドン深なカケアガリを有するところはめったになく、大型回遊魚が定期的に回遊してきにくい地形をしているというのが正直なところ。

基本的に、沿岸から数百メートル沖合までは水深5m前後くらいというのが、鳥取県の水深です。

つまりは遠浅な海域です。

当然、潮の流れや時化の具合によっては、海底の砂がえぐれて10m前後と深くなったり、逆に水深2m前後と浅くなってしまうこともあります。

ショアジギングをする面で見ると、海底は砂で根がかりのリスクは少ない分、地形の変化に乏しいため、ベイトが入ってないと厳しい釣りになる傾向があります。

 

■人工漁礁などのストラクチャーは少ない傾向

砂が多いショアラインに加えて人工漁礁などもほぼ無いため、そこに居つく魚は少ないです。

堤防のテトラ帯や、地磯の沈み石の周辺などには、豊富に居つきの魚がいるものの、砂地の個所では時期による回遊性の魚を期待するしかないというのが正直なところ。

試しに、ベタ凪の日の澄み潮時に鳥取の沿岸を眺めてみると、フラットな海底を形成しているのが分かります。

見る分にはすごくきれいで、感動すら憶える海の碧さを誇っていますよ。

ただ、釣りの面でいうと少し不利です。魚の棲みつくマンション的なものが海中に少ないわけですから、釣果は日によってばらつく傾向にあります。

 

水質は全国的に見ても良く、澄み潮が多い傾向

鳥取の海水質は令和4年度の検査では、県内9か所の海水浴場すべてで、最高評価の「AA」を得ています。

以前より、鳥取県の海は水質に優れ溶存酸素量に富んだ海水が、そこに住む魚を大きく育てています。

対馬海流と山陰若狭沖冷水がぶつかりあい、絶えず海水が循環しているため、釣れる魚で変な臭みを持つ個体に出くわしたことが自身の中でありません。

青物でアニサキスなどがゼロというのは難しいですが、鳥取で獲れる魚は良い水質の中で育っているため、食べても美味なのが持ち帰りアングラーにとっても良いことですね。

また、時化や雨の後を除き、基本的に澄み潮の傾向が強く、現地を見てみれば海水がいかに綺麗かを感じられると思います。

 

■大山町から西側の島根半島までは、美保湾というワンド状になっている

引用元:Google Maps

鳥取中部から西側、伯耆富士と呼ばれる雄大な大山より西側から島根半島美保関まで、広大なワンド形状となっている美保湾が現れます。

この湾も水深は浅いですが、ベイトが溜まりやすい形状と、冬場で外洋が時化ている時でも、比較的穏やかな海域です。

魚のストックも豊富で、青物・アジ・サゴシ・アオリイカ・シーバス・ロックフィッシュ・フラットフィッシュ等多様な魚種を狙うことができます。

 

鳥取エリアの青物の実績

鳥取エリアでの青物の実績ですが主に狙える魚種は以下の通り

シーズンについては、当然年度によってばらつきがある為、参考程度としてください。

マアジ

シーズン:3月~12月

鳥取県では、昔からアジ釣りは盛んで、遠投サビキ仕掛けやアジングでの釣りが主体です。

大体3月~4月にかけて、春先の大アジ回遊が始まる傾向にありますので、アジングやスーパーライトジギングで狙うことができます。

夏場は型は落ちますが、春と秋シーズンは中・大アジ釣りが楽しめます。

 

サゴシ/サワラ

シーズン:3月~6月/9月~12月

サゴシ・サワラは鳥取のショアジギングにおいてメインターゲットと言えます。

およそ2000年代初頭くらいから徐々に回遊が増えだして、春先と秋シーズンは釣果が望めます。

回遊次第なので、年によって数・型ともにばらつきはありますが、春と秋はサゴシクラスの数釣り、晩秋はサワラクラスの回遊もあり、身近な堤防からもチャンスがあります。

タックルはライトなもので大丈夫なので、是非狙ってみましょう。

 

ハマチ~ブリ

シーズン:6月~12月

ハマチ~ブリについても、一応はターゲットに入ってきます。

主に6月くらいを境に、地磯や外洋に面した堤防から狙うことが可能で、秋がベストシーズンになります。

夏場はツバスクラスの小型が多くなりますが、大規模なイワシの接岸があったり、回遊ルートにあたるとハマチ~メジロクラスが連発することもありますが、稀です。

沖磯からであれば、安定した釣果を望める傾向にあります。

またショアから、ブリクラスが出ることはほとんどなく、オフショアでの釣果がほとんどです。

ヒラマサ

シーズン:6月~11月

ヒラマサについても、地磯や沖磯から狙うことができます。

特に夏マサと呼ばれる、夏場の小型のヒラマサ(50cm前後)が地磯でポツポツ出始めるのが6月に入ってからで、そこから秋までシーズンが続きます。

水深のある地磯を選べば釣果を望めますが、やはり確率を挙げたいなら沖磯での釣りが望ましいです。

こちらも年によって差があり、ダメな年は本当に釣れない時もあるので、難易度は高い傾向にあります。

 

カンパチ

シーズン:8月~10月

夏場の鳥取では、アカビラやシオといって、40cm前後の子カンパチの数釣りが楽しめる傾向にあります。

ツバスなどと混じり、夏場はシャローエリアに回遊してくるため、ライトショアジギング等で狙うことができますが、小さくてもかなりのファイトを見せてくれるので面白いです。

ルアーへのアタックも良く、ジグやプラグで攻めてみましょう。

ただ50cmを超えるような中型~大型はショアから出会う確率は極めて低いです。

 

シイラ

シーズン:8~9月

こちらも夏場限定ではありますが、近年回遊が確認されています。

サイズはそこまで大きくなく「ペンペン」と呼ばれる小型が中心ですが、潮の具合によっては水深5mくらいのシャローエリアに差してくることもあり、夏のショアジギングの好敵手です。

秋口になると、サイズアップした個体が回遊することもあり、過去には90cmクラスの実績もあります。(某地磯にて)

 

鳥取ショアジギングで青物が狙えるポイント

では鳥取エリアのショアジギングポイントをまとめていきたいと思います。

基本的に釣り場は選び放題ですが、ある程度の実績を考慮して選定しています。

長尾鼻(青谷町)

引用元:Google Maps

長尾鼻は鳥取県のほぼ真ん中に位置する青谷町にある、一級磯です。

太古の火山活動によって成形された岩礁帯で、ポツンと沖に突き出した形状をしていることから、抜群の潮通しを誇る場所です。

そのため、青物の実績も高く、ヒラマサ・ハマチ~ブリ・カンパチ・シイラ・サワラなどを狙うことが可能です。

水深は場所にもよりますが、約15m~20mと、鳥取のショアラインにしては深めで大型の魚も回遊しやすい条件が整っています。

また海底は複雑な根が入り組んだ箇所から、砂地のところもあり、場所によっては根がかりが頻発するところもあります。

ただ地磯自体が斜面状となっているため、波が這い上がりやすく、時化ると釣りにならない場所でもあります。

特に北から風が吹いて時化た場合、日本海特有のうねりを伴った大波が地磯を駆けあがってくるため非常に危険な釣り場でもあります。

橋津川河口(湯梨浜町)

引用元:Google Maps

橋津港(橋津川河口)は鳥取県の中部、湯梨浜町にある東西に分かれた漁港です。

東側は湾内となっていて、ファミリーフィッシング向けに足場も低くサビキ釣りやチョイ投げ釣りがしやすい堤防となっています。

また足場の高い堤防のテトラ帯ではシーバスを狙うことができますし、クロダイの落とし込み釣りも有効です。

青物狙いのショアジギングでは、西側の導流堤がおすすめです。

約300m沖に突き出した形状の西波止は、抜群の潮通しで様々な魚種が回遊してきます。

アジ・サワラ・ハマチ~メジロ・カンパチ・シーバス・ヒラメ・マゴチなどなど

海底は砂地で、水深は潮の流れや時化具合で変化しますが、約5~10Mといったところです。

シャローエリアなので、日によってばらつきはありますが、ベイトが入れば爆発力がある釣り場でもあります。

堤防外側はテトラ帯となっており、少々釣りにくい感じでもありますので、多少ヘビータックルで挑むのも良いでしょう。

天神川河口(湯梨浜町)

引用元:Google Maps

前述の橋津川河口から西側に500Mくらいのところにあるのが、天神川河口です。

鳥取県倉吉市に流れる一級河川、天神川の終着点がここです。

この場所も水深は100M沖でも5M足らずとシャローエリアですが、川からベイトや養分が流れ込むため、様々な魚種が集まってきます。

サワラ・ハマチ・アカビラ(カンパチの子)・シーバス・ヒラメ・マゴチなどなど

海底は砂地で、ストラクチャーはほぼ皆無ですので、ベイトの入り具合がキーとなります。

ベイトが入れば、サゴシ、サワラ、ハマチなどの青物も回ってきます。

是非ライトショアジギングで狙ってみることをおすすめします。

御崎漁港

引用元:Google Maps

御崎(みさき)漁港は、鳥取県西伯郡大山町御崎にある比較的小さな漁港です。

全体が外洋に面していて潮通しが良く、青物の回遊実績も高い場所ですが、足場は海面から6mくらいある感じです。

堤防外側がテトラ帯になっているうえ、高さもあり大きなテトラがそこそこの隙間を持って入れられているため、足場は非常に危険です。

外側に投げれば水深も10mくらいあり、大物も狙えますがテトラからは釣りをしないのが賢明です。

先端は唯一、開けた場所になっており、潮通しも抜群なので、釣りをするとすれば先端ですね。

時期とタイミングによっては、メジロ~ブリも出たりする可能性のあるフィールドです。

その他、マダイやシーバス、ヒラメ、アカビラ、サワラ等狙えます。

平田港

引用元:Google Maps

平田漁港は、鳥取県西伯郡大山町平田に位置する小規模の漁港です。

堤防外側は外洋に面しており、美保湾全体を見渡すことができる眺望です。

潮通しが良く青物の回遊実績もある為、外側に向けてショアジギングを楽しめます。

海底は基本砂地のシャローエリアで、水深は深くても5M前後です。

主にサゴシ・サワラ、シーバスの実績が高く、秋にはハマチなども回遊してくることがあります。

釣りやすい堤防ですが、足場が高いのでタモは長くないと届きません。(7Mはあった方が良い)

淀江港

引用元:Google Maps

淀江港は鳥取県米子市淀江に位置する、中規模の漁港です。

沖に大きく張り出した堤防が特徴で、先端付近は抜群の潮通しを誇る為、青物の実績も十分あります。

主にサゴシ・サワラ、ハマチ、シイラ、アカビラ、シーバス、ヒラメが狙い目です。

海底は基本砂地で、水深は5M前後といったシャローエリアです。

ベイトが入ると、思わぬ大型も回遊してくるので侮れないポイントです。

また平田港同様先端付近は足場が高いので、7Mクラスのタモはあった方が良いでしょう。

夢みなと公園(米子市)

引用元:Google Maps

夢みなと公園は、鳥取県境港市竹内団地内にある公園です。

1997年に開催された夢みなと博覧会の跡地で、現在は公園として整備され、観光客や地元民、家族連れなどの憩いの場となっています。

このポイントでのショアジギングは主にサゴシ・サワラ、ハマチが狙い目で、時に大型も接岸してくることがあります。

水深は護岸から5Mといったところで、沖に投げると10Mくらいになるところもあります。

ベイトフィッシュも回遊してきやすく、多くの魚種が集う場所なため、ルアーでもエサでも実績が高いです。

駐車場も広くアクセスもしやすいですが、人も多いのでトラブルにならないよう注意しましょう。

 

まとめ

以上、山陰、鳥取エリアでのショアジギングについてまとめていきました。

総括すると、ライトショアジギングで狙えるターゲットが多い印象で、大型青物が連発とまではいかないのが正直なところです。

ただ、時季や年によって大型個体が入ってきたり、小型の数釣りができたりばらつきが大きい部分もあります。

数年前に、海難事故により鳥取全域の沖堤防への渡船が禁止(県からの指令)されたこともあり、中々ポイントがないのも苦しい部分ではあります。

景色も良く、のびのびとルアーフィッシングができるのが鳥取県の良いところですので、気になる方は是非足を運んでみてください。

では最後まで読んでいただきありがとうございました。

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