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【レビュー】ヤマガブランクス ブルースナイパー97MMHのインプレ!

こんにちは。

管理人のyuです。

 

今回のテーマは、【ヤマガブランクス ブルースナイパー97MMHのインプレ】です。

本格的なショアキャスティングロッドとして評判のブルースナイパー。

 

何がそんなに良くて、どう凄いのか? その理由について実際に使った感じからまとめて行きたいと思います。

ヤマガブランクスが気になっている方は、是非読み進めてみてください。

 

◇この記事の内容◆

・ヤマガブランクス ブルースナイパーというロッドについて

・ブルースナイパーのインプレ

・シマノ コルトスナイパーXRとの比較

・どういった人におすすめか?

 

ヤマガブランクス ブルースナイパーというロッドについて

引用元:ヤマガブランクス公式サイト

まず、ヤマガブランクスは熊本の釣り具メーカーである「山鹿釣具」のオリジナルブランドで、国内の自社工場でロッドの設計~制作を一貫して行っているメーカーです。

ブルースナイパーは、ヤマガブランクスのショアキャスティングシリーズの最高峰に位置するモデルで、対青物用に設計されているパワーモデルです。

現行モデルは2017年にナノアロイ®のブランクを持つ、懐の深いロッドに生まれ変わり、2022年現在でも1級の戦闘力を誇っています。

 

ラインナップとしては以下の通り

・96ML:60gまでのジグを扱え、小型青物(ワラサ・サワラ等)が対象のライトモデル

・100M:80gまでのジグを扱え、中型青物(3kgクラス)が対象のミディアムモデル

・97MMH:100gまでのジグを扱え、中型~大型青物(5kg~7kgクラス)が対象のミディアムヘビーモデル

・100MH:120gまでのジグを扱え、中型~大型青物(5kg~7kgクラス)対象のミディアムヘビーモデル

・910H:150gまでのジグを扱え、大型青物(10kgクラス)が対象のヘビーモデル

・106H Plug Special:100gまでのプラグを扱える、プラッギング特化モデルで、大型青物(10kgクラス)が対象

 

※97MMHはバットパワーはMHクラス、ティップからベリーにかけてはMクラスのしなやかさを持たせたチューンドモデルです。

 

ブルースナイパー97MMHのインプレ

では、中間モデルに位置する97MMHについて、使用感をお伝えしていきます。

97MMHや100MHというのは、中型青物を狙うロックショアシーンにおいて、バランスが取れているので検討される方も多いかと思います。

ロッド仕様

全長:9.7ft(2950mm)

自重:296g

ガイドセッティング:

Jig/Plug Max:100g/60g

PE対応限度:PE4号

ドラグMAX:6kg/45°

対象魚:青物全般5kg~8kg

価格:47400

外観

ヤマガブランクスらしい、派手な装飾といった類はありません。 ただ実釣性能を突き詰めた無駄のないフォルムをしています。

・握りこみやすいシェイプを施されたフロントグリップ

・脇に挟んでしゃくりやすいよう、長めに取られたリアグリップ

・ブランク~ティップまで上質なピアノブラック仕上げで質感が高い

・オールSIC-Sリング+オーシャンガイド逆付で非常に耐久性が高い仕様

無骨な感じが逆にカッコ良いデザインをしていると個人的には思います。

リールとのバランス

適合リールがダイワ社であれば4000~4500番、シマノ社であれば、6000~8000番となっています。

適合リール範囲内であれば、大きすぎることも小さすぎることもなく、先重りもしません。

個人的には

ブリ狙い→シマノSW機6000番とダイワ4000番を使用でPE3号

ヒラマサ・カンパチ狙い→シマノSW機8000~14000番とダイワ4500番を使用でPE4号

こんな感じでマルチに使えます。

キャストフィール

ナノアロイ®ブランク+オールSIC-Sリングの恩恵で精度の高いキャストを実現できます。

ルアーのウエイトをしっかりロッドに乗せて、曲げこめばナノアロイの復元力が勝手にルアーを跳ね飛ばしてくれます。

特に下位クラスのロッドからステップアップすると明確にキャストの際の安心感、精密度を感じるでしょう。

また、パワーがあっても他社ロッドに比べて軽いので、”なぜが投げ続けられる楽しい釣り竿”という感触を味わえることと思います。

 

ルアーウエイト別キャストフィール(97MMH・PE3号・リーダー60LBの場合)

40gジグ… ロッドがオーバーパワーだが、繊細に入るティップにより投げられる(ただ100Mの方が飛距離は出るかも)

60gジグ…ロッドがオーバーパワーだが、程よくしなるので100M以上の飛距離は出る

85gジグ…丁度いい重さ加減で、ブランクの復元力を生かして大遠投可能

100gジグ…丁度いい重さ加減で、ブランクの復元力を生かして大遠投可能(MAXウエイトであるが、不安感なくフルキャスト可能)

120gジグ…MAXウエイト以上だが、8割くらいの力加減で投げれば問題ない感触(但し自己責任で)

魚とのファイト

張りはありつつも、しっかり曲がりこんでくれるティップからべりーの恩恵で、魚を暴れさせにくい調子に仕上がっています。

特に各モデル共通でバット部には粘りがあるので、物干し竿のような体力ばかり無駄に削られるようなロッドではありません。

魚のバイトは明確に伝える一方、不自然な動きを魚側に伝えにくい設計のため、違和感なくバイトに持ち込みやすい感じです。

 

まとめると、「しっかりロッド全体を曲げて獲る」ことを考えられていて、釣り竿ってこんな感じだよね!という楽しみ思い出させてくれる。

そんな魅力を持っています。

シマノ コルトスナイパーXRとの比較

では、ライバル機種との比較はどうか?

私が所有している中で、パワークラスも長さも最も近い「シマノ コルトスナイパーXR S96MH」を比較対象に挙げて検証してみます。

まずはそれぞれのスペックから

全長 自重 Jig/Plug ドラグMAX 対応PE 継ぎ方式/継数 リールロック方式 適合リール番手
ブルースナイパー97MMH 9.7ft 296g 100g/60g 6kg/45° MAX4号 逆並継 UPロック(シングル) D社:4000-4500

S社:6000-8000

コルトスナイパーXR S96MH 9.6ft 307g 90g/70g 5kg/45° MAX4号 逆並継 UPロック(ダブル) D社:3500-4500

S社:5000-8000

こうしてみると、同じMHクラスながらも、若干ブルースナイパーの方がヘビーな仕様であることが分かります。

では、両者の具体的相違点を挙げていきます。

外観上の違い

グリップ部

上:コルトスナイパーXR S96MH  フロントグリップ先端~竿尻まで:640mm

下:ブルースナイパー97MMH    フロントグリップ先端~竿尻まで:710mm

 

両者を比べてみると、ブルースナイパーの方が、全体のグリップ部が長いことがわかります。

脇で挟んで、しゃくる動作が多いショアジギングでは、グリップ部が長い方が有利ですが、コルトスナイパーXRの長さでも不満は全くありません。

またフロントグリップもブルースナイパーの方が長くとられており、パワーファイトの時に有利であるものの、そこまでの差はありません。

ただ、ブルースナイパーの方が、フロントグリップがシェイプされた形状のため、握りこみやすく、ロックショアでの操作性は断然ブルースナイパーの方に軍配が上がるでしょう。

ガイドサイズ

右:コルトスナイパーXR S96MH:SIC-SステンレスフレームKガイド

左:ブルースナイパー97MMH:SIC-SステンレスフレームKガイド+SICオーシャンガイド仕様

 

どちらも高級なガイドを採用していて、高耐久性を誇ります。

画像ではわかりにくいですが、コルトスナイパーXRの方が小さめのガイドで、ブルースナイパーの方が大きなガイドを採用しています。

ロックショアなどで、太めのスペーサーPE、リーダーを使用する場合、ガイド抜けが良いのはブルースナイパーの方。

飛距離面でも有利で、ジグを見失うほど良く飛びます。

ただ、堤防などであまり太いラインを使用しない場合、両者の違いはあまり気になりません。

リールロック方式

右:コルトスナイパーXR S96MH:ダブルロック方式

左:ブルースナイパー97MMH:シングルロック方式

 

どちらも同じUPロック方式であることには変わりありませんが、ブルースナイパーは大きめのナット1個、コルトスナイパーXRは2つのナットで固定する方式です。

こちらは優劣つけがたいですが、緩みにくさはコルトスナイパーXRのダブルロック方式に軍配が上がると思います。

ただブルースナイパーの大きなシングルナットは、がっちり固定でき大型リールの保持力に優れます。

竿尻

右:コルトスナイパーXR S96MH:EVA仕様

左:ブルースナイパー97MMH:BRC仕様

 

価格差があるので仕方ない部分ではありますが、コルトスナイパーXRの竿尻はEVA仕様なので、ロックショアで酷使するとすぐに削れてしまいます。

ブルースナイパーではBRC(ラバー)となっているため削れにくく、竿尻を荒い磯肌に当てても大丈夫です。

またフロントグリップを生かしてのパワーファイトの際も、ラバー部がグリップして滑りにくいので、力を込めやすくなっています。

竿尻の形状は両者とも握り込みやすい形状をしています。

 

バット部の太さ

右:コルトスナイパーXR

左:ブルースナイパー97MMH

 

同じMHパワーですが、コルトスナイパーXRは細身、ブルースナイパーは太めのバットです。

ブルースナイパーの方は、若干重いウエイトを背負えるのと、ナノアロイ®ブランクで安心感がある外観です。

コルトスナイパーXR MHは7kg級をターゲットにしながらも、細くて強く粘りのあるブランクを実現しています。

(ここだけの話、S96MHで1.5mのサメ15kgクラスをヒットさせたとき、ラインブレイクまでの5分間耐えられました。)

キャストフィールの違い

では、両者のキャストフィールはどう違うのか? 実際に投げ比べた感触は↓

条件:PE3号 スペーサーPE6号 リーダー:ナイロン60LB ルアー:撃投ストライク65g

振りぬきやすさ 飛距離 正確性 しゃくりやすさ
ブルースナイパー97MMH ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コルトスナイパーXR S96MH ★★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★

あくまで個人的主観ですが、両者共優秀なロッドのため、そこまでの差はないです。

ただし、以下の点が異なります。(ブルースナイパーを① コルトスナイパーXRを②とします)

◇ ①はしなやかさと張りの強さを兼ね備えており、②は全体的に張りの強さが目立ちます。

どちらもパワーはあり安心感はありますが、長く投げ続けられるのは①の方

◇ キャスト時の正確性(狙ったところに投げやすいか)においても、①の方に軍配が上がると思いました。

ブランクス全体(ナノアロイ®)のバランスが優れており、コントロールしやすいです。

 

魚をかけてからの違い

続いて、魚とのファイトはどうか? ブルースナイパーについては、まだそこまで多くの魚をかけていないので感触は少ないですが以下の条件から比較します。

条件:シマノSW6000番リール使用・地磯・2kgクラスのヒラマサ

リフト力(浮かせる力) 竿の曲がりやすさ ファイトのしやすさ バラシにくさ
ブルースナイパー97MMH ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
コルトスナイパーXR S96MH ★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★

両者共に、パワーや扱いやすさに富んでいます。

ブルースナイパーは、ロッドの張りもありつつ、魚をかけると良く曲がりこみ、バットパワーも申し分ないです。

またヒットさせた後に暴れさせにくい調子も秀逸です。

対してコルトスナイパーXRは、硬い調子とパワーのあるバットで浮かせるタイプと感じました。

ロッドにダルさがないので、コントロール性に優れます、ただMHクラス~だと硬いティップが小型魚のバイトを弾いてしまう場面もあります。

どういった人におすすめか?

最後に、どういった人にブルースナイパー97MMHはおすすめなのかをまとめます。

・軽くてパワーのあるショアジギングロッドが欲しい人

・長時間使って疲労が少ないロッドが欲しい人

・ロックショアで安心して青物とやり取りできるロッドが欲しい人

・”曲げて獲る”という元祖釣り竿!というロッド特性を求める人

・質感の高いショアジギングロッドを求める人

・ヤマガブランクスという国内一貫生産の質感が高いロッドを求める人

ある程度ショアジギングに慣れてきて、ハイエンドなモデルやこだわりの国産メーカーモデルを希望される方におすすめの1本です。

「いつまでもキャストし続けたくなる」そんなロッドだと感じています。

是非、ショアジギングロッド選びの候補に入れてみてください。

では、最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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